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ハント4

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年末で人のごったがえす繁華街をうろついて見る。クリスマスの派手な飾り付けをしているデパートの大きなショーウインドウの前で

 おたがいの肩に手を回しあい、見つめあうバカップルがいた。

 「タっくん、私の事、あいしてる?」

 「もっちろん。愛してるよサッチン…。」

 「うふふふ…。」

 「えへへへ…。」

 女のほうは小柄でまあかわいいといってもいいだろう。男のほうはずいぶんと、ふぬけた感じの野郎である。

 こいつらは人目もかまわずベタベタといつまでもやっている。ついにはチュッチュッとキスまでしはじめる。

 すこしムカついた俺はこいつらにちょっとイタズラをしてやることにした。

 ふたりにそっと近づく。お互いのこと以外は目にはいらない二人はまったく気づいていない。

 そっと女の背後にたつ。

 「お前の相手はこっちだぞっと…。」女の肩に手をかけ、くるっと回してこっちに向かせる。

 瞬間に彼女の心を操る。体の向きが変わっても、うっとりとした表情のままで俺を見つめている。

 「うふ、うふふ…。」相手が変わったこともまったく気にならない。目の中のハートマークはさらに燃え上がっている。

 「あ、あれ?サッチン?どうしたの、だれ?そのひと。」一瞬のことでぽかんとしていた男が我に返ったように女の肩をつかむ。

 「え?」とふりかえる女。「あなた…。だれ?」「え?だれって…。」ふたたびあっけにとられる男。

 俺は男に向かいサっと手をかざす。

 「あ、ご、ごめんなさい。人違いでした。おっかしいなあ。サッチンどこいったんだろう。おーい、サッチーン…。」

 男は女の名を呼びながら、ふらふらとあっちへいってしまった。

 「さあ、行こうか。」

 「うん。」女は陶酔した目でほほ笑みながらずっと俺の顔をみつめている。

 間近でみると結構かわいくみえる。このまま帰すのが惜しくなってくる。

 「おまえ、名前は?」

 「んん?サチコだよ。みんなはサッチンっていうよ。」

 「おれのことはキミトと呼べ。」

 「キミト…、キーミトォー。うふ。」

 得体の知れないイントネーションで俺の名前を復唱する。よしてくれ恥ずかしい、とか思いながらもこの娘に言われるとなんだか

悪い気もしない。

 身長は俺の肩ぐらいまでしかない。真ん丸い顔は美人というより愛くるしいといった方がわかりやすい。

 まるで無邪気な子犬のようにうれしそうに俺にまとわりつく。

 こういう女ははじめてなので俺もペースを乱されているのかもしれない。

   「キーミトォ、もっとつよく抱いてくれなきゃやあだ。ぷんぷん!!」

 本当に口で「ぷんぷん」っていいやがった。

 ぐっと抱き寄せてやると、より一層目をうっとりとさせて、寄り添ってくる。

 「とりあえず、メシでも食いに行くか。」

 「うん。」サッチン…サチコはかわいくうなずいた。

 一流ホテルでの高級フレンチはこいつには少しもったいないような気もしたが、やはり極上のものでないと俺は満足できない。

 おだやかな間接照明と机上のキャンドルのやわらかな光に、サチコは意外なほど美しく見えた。

 俺自身がなにかのマジックにはまっているような気分になってくる。

 「わああ、このワインすっごーくおいしい。すごいね、キーミトォーって。」

 その間延びした変な名前の呼び方はやめてくれよと思いながら、ついつられて俺もほほ笑んでしまう。

 「そうか、料理はどうだ。」

 「ううん、わたしこんなの食べたの初めてぇ。高いんでしょう?ねえ、10万円ぐらいする?」

 ミもフタもないというか、話の中身はファーストフードでの会話と大差ない。まあ、こいつに急に淑女になれといってもムリな注文だ。

 こんなフランス料理なんて食べ飽きたわ、てな顔をする女よりよっぽどいいと無意識のうちに彼女をかばおうとしている自分に

気づいて、すこしドキリとする。

 「値段なんかどうでもいいよ。俺は料理の出来にだけ、興味がある。百万の値打ちがあるとおもえば払えばいいさ。」

 「キャーっ、キーミトォーってカッコイイ!!ステキィ!!」サチコの瞳のラブラブ指数がさらにアップする。

 コースもおわってコーヒーをのみながらくつろいでいると、店長とシェフが挨拶にくる。

 ここでは俺は上得意であると店員たちに思い込ませてあるのだ。

 「奥奈さま、いつもありがとうございます。どうでございましたか、本日の料理は。」

 「うん、あいかわらず、ここのシェフの素材の生かし方は絶品だね。味つけは芸術的でありながらおしつけがましさがなく、毎日たべても

飽きることがない。いやあ、降参ですよ。」

 「そう、おっしゃっていただけると光栄です。奥奈さまほどの食通におほめいただけるのは三ツ星よりも価値がございます。

今後ともよろしくお願い申し上げます。」

 うん、と軽く俺が礼をすると、ふたりは行ってしまう。

 一部始終をみていたサチコの俺に対する尊敬度は頂点に達している。

 「キーミトォーって…、スッゴイ…、ステキ…。」首を小さく左右にふりながらうっとりした目で俺をみつめている。

 なんとなく得意な俺。どうも今日は必要以上にパフォーマンスしてしまったようだ。

 女を落とすのに俺ならばこんな手間をかける必要はないのだが、男というのはバカなものだ。

 「どうだ、今日はこのホテルに泊まるか?」

 「うん。」なんのためらいもなくコクンとうなずくサチコ。

 フロントのカウンターに行く。

 「あ、奥奈ですけど。」無論ここで俺の能力を使う。俺はこのホテルでは支払い免除の超VIPとなる。

 「奥奈さま、いつもお世話になっております。チーフマネージャーをよびますので少々お待ちください。」

 チーフマネージャーが揉み手をしながら現れる。

 「ああ、これはどうも奥奈さま。いつもご利用いただき光栄に存じます。で、本日は?」

 「あ、ちょっと泊まりたいんで部屋、用意してくれるかな。」

   「かしこまりました。ちょうど最上級のスイートルームがあいておりますのですぐご案内いたします。こちらへどうぞ。」

 チーフマネージャーは俺とサチコを案内する。

 通された部屋はさすが最上級スイートというだけあって、とてつもなく豪華だった。

 宴会でもひらけそうな広い部屋が3つ。広いバルコニーからは美しい夜景を見渡すことが出来る。

 もちろん部屋の中でもゴージャスな家具に囲まれてそんな夜景をみながらくつろぐことが出来るようになっている。

 「ふわーっ、すごーい。ねえねえ、キーミトォー、あれ、東京タワーだよ。すっごくきれい。」

   「今夜はこの夜景をまるごと君にプレゼントさ。」自分でも寒くなるほどのセリフだが、この娘の前ではつい口をついてでてしまう。

 「あーりがとう、キーミトォー、うれしいい!!ちゅ。」

 サチコが俺にだきついてキスをする。そのまま抱き合って見つめあう。

 状況としては最高に盛り上がっているといっていいだろう。

 「シャ、シャワー浴びてこいよ。な。」俺は不覚にもすこしうろたえてしまった。

 「キーミトォーも一緒に入ろ。ねえ。」

 「え、ん?あ、ああ…。」

 あいまいな態度の俺を引きずるようにして、シャワールームへ連れ込む。

 サチコとシャワーを浴びる。身体は小さいが思いのほかエロチックなボディラインをしている。

 「うふ、うふふ、ねえキーミトォ、今日はいっぱいエッチしようね。」

 かわいくささやくサチコを思わずギュッと後からだきしめる。

 ちょうど俺の手でつつめこめるくらいのかわいいおっぱいを力いっぱい揉みしだいてしまった。

 「もにゅ、もにゅ、はあ、はあ。」

 「あはん、ううん、だめだよ、キーミトォ、こんなとこでしちゃ、カゼひいちゃうよう。」

 俺は、ハッと我に返る。何やってんだ。なんでこんな小娘のペースに乗ってしまうのか。

 「すまん、お前がかわいいんで、つい…。」

 「う、ふ、ふ、あせらないの、キミトォ。きょうはいっぱい気持ちいいことしたげるから!」

 「ああ、うう。」ざまあないな。

 風呂を出て身体を拭くのも、もどかしくベッドインする。

 俺は冷静をよそおうとするが、俺の分身は痛いほどいきり立ってしまっている。

 「すごおーい。こんなにおっきいのが、こんなにかたーいの。じゃ、サチコがなめなめしたげるね。ふふ。」

 小さな口をおおきくあけて、あーん、ぱくっ、といった感じで俺のちん○にむしゃぶりつく。

 「はあううう。」不覚にも情けない声が出た。

 それほど、なんともいえない気持ちよさが体中に走ったのだ。

 俺はドキっとする。もしかしたら、この娘が…。捜し求めている女なのか…。

 俺の動揺をよそにサチコは激しくしゃぶりつづける。

 俺が気持ちいいかどうか確認するためなのか俺の顔をずっとみながら一心不乱に唇でしごいている。

 他の女に比べて特にテクニックがすぐれているわけでも、特殊な口の形をしているわけでもない。

 にもかかわらず、俺の陰茎は気持ちよさをビンビンと感じてしまっている。

 さほど時間がたっているわけでもないが、もう耐えられないところまで来てしまった。

 「あ、あう、でる、でる…。」「はも、ほご、ほご、ほおううん…。」

 サチコが口を離す気配はまるでない。

 俺が発射するとおいしそうに精液を飲み込んだ上にまだ口の中で亀頭をしゃぶりつづけている。

 「お、おい、いいかげんにしろよ。これじゃいつまでたってもセックス出来ない…。」

 「ちゅぽ。うふふふ…。」ようやく俺のちん○から口を離したサチコは楽しそうに笑っている。

 「ああ、おいしかった。でもさ、これでちょうどよくなったんじゃない?」

 たしかに俺のイチモツは今の射精で決して萎えることはなく、かといってギンギンに固くなっているわけでもなく“ほどよく”勃起した

状態になっている。

 こいつをこの娘に挿入すれば、俺の目標が達成されたのかどうかははっきりするだろう。

 期待を込めてサチコをぐっと引き寄せる。もう言葉は必要ない。

 サチコはちょっとだけ恥ずかしそうにうつむくと俺の誘導どおりに身体を動かす。

 胸と股間をしばらく愛撫したあと、やさしく股を手で開き、おもむろに挿入していく。

 ぬぷぬぷぬぷぬぷ…。なんともいえない気持ちよさ…。しかし、やはり違う。何がと訊かれてもうまく答えることは出来ないのだが。

 この娘は明らかに俺の捜し求めている女ではない。それだけは俺の脳がはっきりと告げている。

 「はあ、ああうう、キーミトォー、いいの、きもちいい…。」消え入るようなささやき声でサチコがあえぐ。

 それでも、この娘への愛おしさは変わることはない。

 ゆっくりと、ゆっくりと腰のスピードを俺は上げていく。

 ぐい……ぐい……ぐい……ぐい…ぐい…ぐい…ぐいぐい…ぐいぐい…ぐいぐいぐいぐい…グイグイグイグイグイグイ…。

 「はあ、はん、うううん、いい、いい、いい、キモチイイ、キミトォ、ああん、好きい。」

 なんて幸せそうな、なんていい顔をしているのか

 俺が激しくピストン運動をしている間もずっとサチコは俺の目を見つめ続けてうっとりしている。

 ものたりないのか、みずから腰を動かし始めた。

 かわいい顔でこんなことをするとは信じられないほど淫靡に腰をつきあげてくる。

 「ああん、ねええん、クイッ、どおお、いい?クイッ、きもちいい?いい?クイクイッ。」

 俺の目から一瞬も目を離さず、何度も何度も執拗に問い続ける。

 「うふふう、すき、大好き。ちゅ、ちゅ、ちゅ…。」

 今度はキスぜめだ。俺の頬に手を当てて何度も何度もくちづけをする。

 「チュ、チュ、ああん、そこ、いい、ちゅ、ちゅう、は、ううく、うふん。」

 もう、俺の方からは腰を動かしてはいない。サチコが下からものすごい勢いで腰を突き上げてくるのにただ合わせているだけだ。

 完全に彼女に主導権をにぎられてしまってどうしようもなくなっている自分に苦笑する。あ、でも、すごい…。

 「ねえ、ねえ、中へだしてね。きっとよ。中に出してね。はあ、はあ、はあ。」

 「うん、うん…。」気持ちよさに耐えながら生返事をする。

 「クイ、クイ、クイ…。今日ね、サチコの危険日なの、赤ちゃん、作ろうね。あ、あふうん。」

 「はい、はい……。ん?え?ええええ!?」

 冗談じゃない。予想していない俺もバカだが、突然こんな爆弾をなげられてあたふたしてしまう。

 早く能力で操ってしまわないと…。あせってしまってうまくいかない、というよりもう出てしまいそうなのだ。

 引き抜いたほうが早い。そう思ったが。

 「いやあ、ぬいちゃいやああ!!!キーミトォのあかちゃんほしいんだもん!ぜったいぬいちゃいやあ!」

 ものすごい力で脚を絡みつかせ俺にしがみつく。

 あせって振りほどこうとするが、とっさのことでうまくいかない。

 「あ、うぐ、こら、あ、ああああ、あ、だめだあ!」

 こらえようとする俺に腰を振ってくるサチコ。そのかわいい一撃で俺はこらえきれず爆発してしまった。

 ぴゅ…ぴゅ、どく、どく。「あ、あああ、でちゃった…。」

 「ああ、でてるう、キミトのがはいってきてるう!!妊娠するのお!!」うっとりとした目、恍惚の表情でサチコは俺の精子を受け入れている。

 あああ、出てしまった、どうしよう……なんてな。

 実は俺の精子で女は妊娠しないのだ。親父が言っていた。

 「お前が出す精子はいわばダミーの精子だ。本当の精子はお前の子供を生むことが出来る女と交わったときに初めて射精され、そして

必ず妊娠するようになっている。」

 忘れていたわけではないのだが、サチコのペースにすっかりはまった俺は普通の男になりきっていたようだ。

 こんなどこにでもいるような小娘がこの俺をこれだけ翻弄してしまう。

 俺は女の恐ろしさというものを初めて知ったような気がした。

 「うふふふ、私とキーミトォーの赤ちゃん、出来るといいね。早く欲しいね…。」

 安らかな表情で語りかけるこの娘を、だが、嫌いになることはできない。

 「ああ、そうだな。眠れ…。」俺が手をかざすとサチコはコクンと眠ってしまう。

 とりあえず、今日のことは忘れさせて元のカレシのところへ戻してやろう。

 しかし、いつでも呼び出せるよう連絡先はしっかりと控えておく。

 俺がハーレムを作るときには加えてやることになるだろう。ま、何かと問題をおこすことは十分に予想できるのだが。


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